【保護者向けコラム】不登校の子どもに親がかけたい言葉・避けたい言葉|安心感を育てる声かけとは
不登校の子どもに親がかけたい言葉・避けたい言葉|安心感を育てる声かけとは

「何て声をかければいいの?」と悩む保護者へ
不登校や行き渋りが続くと、多くの保護者が「どんな言葉をかけたらいいのだろう」と悩みます。
「頑張ってみよう」「今日は少しだけ行ってみようか」「みんなは学校へ行っているよ」。子どものことを思うからこそ、励ましの言葉をかけたくなるのは当然のことです。しかし、その言葉がかえって子どもを苦しめてしまうこともあります。
「何を言えば正解なのだろう」と考え始めると、親子の会話そのものが怖くなってしまう保護者も少なくありません。
ですが、実は大切なのは「正しい言葉」を探すことではありません。子どもは、完璧なアドバイスよりも、「自分の気持ちを分かってもらえた」という安心感を求めています。

心理学では「受容」が信頼関係の土台になる
心理学者のカール・ロジャーズは、人が安心して自分らしく成長するためには「受容」が欠かせないと考えました。
受容とは、「どんな行動でも許すこと」ではありません。
例えば、子どもが「学校へ行きたくない」と話したときに、「そんなこと言わないの」「頑張れば行けるよ」とすぐ励ますのではなく、「そう思うくらい苦しかったんだね」「今日はつらかったんだね」と、まず気持ちを受け止めることです。
人は、自分の気持ちを理解してもらえたと感じると、安心して次の話ができるようになります。反対に、「分かってもらえない」と感じると、本音を話すことをやめてしまいます。
不登校の子どもは、学校生活の中で「失敗した」「否定された」と感じる経験を重ねていることも少なくありません。だからこそ、家庭は「否定されない場所」であることが大切なのです。
今日からできる「安心感を育てる声かけ」
子どもが学校へ行きたくないと言ったときは、まず結論を急がず、気持ちを受け止める言葉を意識してみましょう。
例えば、
- 「話してくれてありがとう。」
- 「そんなに苦しかったんだね。」
- 「無理に今すぐ答えを出さなくても大丈夫。」
- 「お母さん(お父さん)はあなたの味方だよ。」
こうした言葉は、子どもに「ここは安心していい場所なんだ」というメッセージを届けます。
一方で、
- 「頑張れば行ける。」
- 「いつまで休むの?」
- 「将来どうするの?」
- 「みんなは頑張っているよ。」
といった言葉は、保護者に悪気がなくても、子どもには「今の自分ではダメなんだ」と伝わってしまうことがあります。
もちろん、将来を心配する気持ちは自然なものです。しかし、心が疲れているときには、「未来の話」よりも「今の安心」が必要な場合が多いのです。
ワンポイント心理学
「受容」は甘やかしではありません
「受容」と聞くと、「何でも許してしまうこと」と思われがちですが、そうではありません。
受容とは、子どもの気持ちを理解しようとする姿勢のことです。
気持ちを受け止めた上で、「これからどうしたらいいかな」と一緒に考えることが、子どもの自分で考える力や、困ったときに助けを求める力につながっていきます。
東京大志学園から伝えたいこと
私たちは、保護者の方から「もっと早く相談すればよかった」という言葉をよく伺います。
子どもへの接し方に正解はありません。だからこそ、一人で悩み続ける必要もありません。
東京大志学園では、お子さんへの支援だけでなく、保護者の皆さんが安心して悩みを話せる場所でありたいと考えています。
「どんな言葉をかければいいのか分からない」「この対応で合っているのかな」。そんな小さな悩みでも構いません。
保護者が安心できることは、子どもにとっても安心につながります。私たちは、お子さんと保護者の皆さん、それぞれに寄り添いながら、一緒に歩んでいきたいと考えています。
