「もうすぐ夏休み」がしんどい子どもたちへ―今の気持ちを大切にするために
6月も終わりに近づき、学校では「あと少しで夏休み!」という声が聞こえてくる時期になりました。教室では、夏休みの予定を話したり、旅行やイベントを楽しみにしたりする子どもたちの姿も見られます。
一方で、この時期になると、なぜか気持ちが重くなる子どもたちもいます。
「夏休みが楽しみと思えない。」
「みんなが楽しそうなのに、自分だけ違う気がする。」
「休み明けのことを考えると不安になる。」
「このまま夏休みに入っていいのかな。」
そんな気持ちを抱えている子どもは、決して少なくありません。

「夏休みが楽しみじゃない」はおかしいことではありません
私たちは、「長い休み=楽しいもの」と考えがちです。しかし、すべての子どもにとって夏休みが楽しみな時間になるとは限りません。
例えば、
- 学校生活で疲れがたまっている
- 友人関係に悩んでいる
- 勉強についていけるか不安を感じている
- 家で過ごす時間が長くなることに不安がある
- 休み明けに学校へ戻ることを想像して苦しくなる
など、一人ひとり理由はさまざまです。
特に、学校に行きづらさを感じている子どもにとっては、夏休みそのものよりも「その先にある9月」が大きな不安になることがあります。
「夏休みが終わったらどうしよう。」
「また学校に戻らなければいけないのかな。」
「みんなについていけるだろうか。」
こうした気持ちは、決して特別なものではありません。
「楽しめない自分はダメ」と思わなくていい
周りが楽しそうに見えると、自分の気持ちとの違いに苦しくなることがあります。
SNSを見ると、友だちが遊びに行く予定を立てていたり、家族旅行の話をしていたりして、「自分だけ取り残されている」と感じてしまうこともあるでしょう。
でも、夏休みの過ごし方に正解はありません。
元気いっぱいに遊ぶ夏があってもいい。
家でゆっくり過ごす夏があってもいい。
何もしない時間が多い夏だって、決して悪いものではありません。
もし今、「しんどいな」「疲れたな」と感じているなら、それは心が「少し休みたい」と教えてくれているサインかもしれません。
大切なのは、その気持ちを無理に押し込めないことです。
子どもたちは、思っている以上に頑張っています
学校へ行くこと。
友だちと関わること。
授業を受けること。
毎日の学校生活は、大人が思っている以上にたくさんのエネルギーを使います。
特に4月から新しい環境で頑張ってきた子どもたちは、この時期になると疲れが出やすくなります。
「最近イライラしている。」
「朝起きるのがつらそう。」
「何となく元気がない。」
そんな様子が見られたら、それは怠けているのではなく、頑張ってきた証なのかもしれません。
まずは、
「ここまでよく頑張ったね。」
「疲れているんだね。」
「無理しなくていいよ。」
そんな言葉をかけてもらえるだけで、子どもの心は少し軽くなることがあります。
夏休みは「立ち止まる時間」にしてもいい
長い休みというと、「何かしなければ」「勉強を頑張らなければ」と考えてしまいがちです。
もちろん、新しいことに挑戦することも素敵です。
でも、もし今エネルギーが少なくなっているなら、まずはしっかり休むことも大切です。
好きなことをする。
ゆっくり寝る。
安心できる人と過ごす。
自分のペースで一日を過ごす。
そうした時間が、次の一歩につながることがあります。
子どもは、安心できる場所の中で少しずつ元気を取り戻していきます。
一人で抱え込まなくて大丈夫
もし、「このままで大丈夫かな」と不安を感じているなら、一人で抱え込む必要はありません。
子ども自身も、保護者の方も、安心して話せる場所や人とつながることが大切です。
学校以外にも、子どもが自分らしく過ごせる場所があります。
同じ悩みを持つ人と出会えたり、自分のペースで過ごせたりする環境の中で、少しずつ笑顔を取り戻していく子どもたちもたくさんいます。
「今は少し休みたい。」
「まずは安心できる場所がほしい。」
そんな気持ちも、大切な一歩です。
もうすぐ始まる夏休み。
もし今、楽しみな気持ちよりも不安やしんどさの方が大きいとしても、それは決しておかしなことではありません。
まずは、「今、自分はそう感じているんだな」と、その気持ちを大切にしてみてください。

そして、安心できる場所や人とのつながりの中で、自分のペースでこの夏を過ごしていけたらいいですね。
東京大志学園は、この夏も子どもたち一人ひとりの「今の気持ち」を大切にしながら、安心して過ごせる居場所でありたいと考えています。
