【生徒向けメッセージ】不登校経験が強みになる理由

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不登校経験が強みになる理由

学校に行けない日が続くと、「自分はダメなのかな」「みんなはできているのに」と感じてしまうことがあるかもしれません。でも、どうか覚えていてほしいことがあります。それは、今の経験が、これからの人生で強みになることがあるということです。

まず、不登校を経験している子どもたちは、とても大きな「心の時間」を過ごしています。人はつらい経験をすると、自分の気持ちや周りのことを深く考えるようになります。「どうしてつらいんだろう」「自分はどうしたいんだろう」と考える時間は、実はとても大切な学びです。心理学では、このように自分の気持ちを理解する力を自己理解と呼びます。自分の気持ちをよく知っている人は、将来も自分らしい選択をしやすくなります。

また、不登校を経験すると、人の気持ちに気づく力が育ちやすいとも言われています。つらい思いをしたことがある人は、同じように悩んでいる人の気持ちに寄り添うことができます。友だちが困っているときに「大丈夫?」と声をかけたり、相手の立場で考えたりできる力は、とても大切な力です。こうした力は、心理学では共感力と呼ばれています。

さらに、自分のペースで過ごす時間は、「好き」を見つけるチャンスでもあります。ゲーム、絵、音楽、動画づくり、読書、動物のこと、ものづくり。学校の勉強だけではなく、興味をもったことに夢中になることで、新しい力が育っていきます。好きなことを続ける経験は、「自分にもできることがある」という自信につながります。これは自己効力感と呼ばれ、将来の挑戦を支える大切な力です。

実際に、大人になってから「不登校だった経験があったからこそ、自分の道を見つけられた」と話す人もたくさんいます。自分のペースで考え、自分の好きなことを大切にしてきた経験が、その人らしい生き方につながることがあるのです。

ある一例のはなしをしましょう。中学時代には、部活動で厳しい指導を受けて、なかなか頑張れなくなってしまったAさん。お母さんに相談して、学校に行かないという選択を決めました。結局友達とは離れてしまいますが、勉強ができないことがデメリットになると、学校に行かなくなって半年後に転校し、転校先でなんとか踏ん張り、無事卒業を迎えます。そこまで、別室登校やフリースクール、さまざまな支援を検討し、自分に合った場所を見つけながらも卒業式には無事に自分のクラスから出ることができたのです。Aさんは言います。大人になった後にもあの経験があるから「つらい人」「苦しい人」に寄り添いたい気持ちがある。自分の土台を作ってくれた経験になっているそうです。

もし今、前に進めないように感じる日があっても大丈夫です。人にはそれぞれの歩くスピードがあります。休む時間も、考える時間も、あなたの大切な人生の一部です。そんな時間をさまざまな場所で検討してみてください。無理のない範囲で大丈夫です。

あなたには、まだ気づいていないたくさんの力があります。そして、その力はこれから少しずつ見つかっていきます。焦らなくて大丈夫。あなたの経験は、きっと未来のあなたを支える大切な強みになります。

参考資料
文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm

内閣府「子供・若者の現状と課題」
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/r05honpen/index.html

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