【生徒向けメッセージ】ひとりぼっちに感じる夜があったとしても

夜になると、なんだかさびしくなることってありませんか?
昼間は気がまぎれていても、ふとした瞬間に、
「自分は一人なんじゃないか」
「だれにもわかってもらえないんじゃないか」
そんな気持ちが押し寄せてくることがあります。
でも、それはあなただけではありません。
さびしさや孤独を感じるのは、人間にとってとても自然なこと。
それは「だれかとつながっていたい」という気持ちのあらわれなんです。
心理学には「愛着理論(あいちゃくりろん)」という考え方があります。
これは、人は安心できる人とのつながりによって、心が安定し、
前を向く力を持てるというものです。
つまり、「ひとりぼっちでいるのがつらい」と思うのは、
それだけあなたが、人とのつながりを大切に思っている証拠です。
弱さではなく、「人として自然なこころのはたらき」なんです。
でも、現実には話せる人がいなかったり、
言葉にできないこともありますよね。
そんなときは、「つながり方」を少し広げて考えてみてください。
たとえば、あなたの好きなキャラクターや歌、物語。
それにふれることで「わかってもらえた気がする」瞬間はありませんか?
それは「共感(きょうかん)」という、とても大切な心のはたらきです。
共感は、直接だれかと話さなくても、感じることができます。
「この気持ち、わかるな」
「この歌、まるで今の自分みたい」
そんなふうに感じたら、それは心がつながる瞬間なのです。
また、話せる相手がいないときは、ノートに書いたり、
スマホのメモに気持ちを残すのも良い方法です。
目に見える形にすると、少し心が整理されて、
「ちゃんと自分がここにいる」と感じられます。
孤独を感じるときこそ、「自分の中の声」を大切にしてください。
「さびしいな」「つらいな」と思ったら、
それを打ち消そうとせずに、そっと聞いてあげてください。
そしてこう言ってみてください。
「ひとりじゃないよ。わかってくれる人、いつかきっと出会えるよ」
あなたは、見えないところで誰かとつながっている。
それを信じられる心こそが、あなたの強さなのです。